思考実験コンセンサスゲーム「6人の患者と薬」(導入編)

今回は「6人の患者と薬」という思考実験をコンセンサスゲーム化しました。是非、教室やオンラインで遊んでみて下さい。なお、今回の記事は、ゲーム実施までの導入編になります。ゲーム実施後に読んで頂く解説記事はこちらから
もくじ(CONTENTS)
コンセンサスゲーム「6人の患者と薬」
上記動画は、「6人の患者と薬」のルール説明動画となります。教室やオンラインでゲームを実施する際に使ってください。
【ストーリー】
1人の重症患者と5人の中程度の症状がある患者がいます。
ここにその病の特効薬があるのですが、あいにく1つしか用意されていません。
5人の中程度の症状がある患者は、今用意されている1つの薬を5人で分けることで5人全員が完治します。
1人の重症患者は1人で薬をすべて使用し、完治します。
5人の中程度の患者は今日明日の命という訳ではありませんが、1人の重症者は一刻も早い治療が必要です。
あなたは、1人の重症患者と5人の中程度の症状がある患者と、どちらを助けますか?
【設問1】(個人ワーク、制限時間3分)

あなたはどちらの行動をとりますか?
A:1人の重症患者を助ける
B:5人の中程度の症状がある患者を助ける
【設問2】(グループワーク:制限時間10分)

設問1の内容について、グループで話合い、グループとしての回答(選択肢A又はB)を決定して下さい。
またなぜその選択肢に決定したのか、その理由についてもグループとしての意見をまとめて下さい
【グループワーク時の留意点】
①:充分、納得できるまで話し合ってください。自分の意見を変える場合は、自分にも他のメンバーにも、その理由を明らかにして下さい。
②:自分の意見に固執し、他に勝つための論争(あげつらい)は避けて下さい。
③:決定するのに、多数決とか、取引をする等の「葛藤をなくす方法」はなるべく避けて下さい。
④:少数意見は、集団決定の妨げではなく、考え方の幅を広げてくれるものと考えましょう。
⑤:論理的に考えることは大切ですが、それぞれのメンバーの感情やグループの動きにも充分に配慮しましょう
ゲーム終了後の流れ
複数のグループに分かれてゲームを実施した場合は、ゲーム後に全体発表会を行います。
発表会は、各グループの代表者1名が前に出て、グループとしての回答、その回答に至った理由などを発表します。
発表会が終わった後は、講師・ファシリテーターより、講評&解説を行います。
解説編の記事はこちらから
今回の思考実験の問題「暴走トロッコと作業員と太った男」については、「論理的思考を鍛える33の思考実験」(著:北村良子 彩図社)より参考&引用しております。
【あわせてよみたい】
思考実験の問題には、様々なバリエーションがあります。他の問題については、以下のページを御覧ください。
思考実験コンセンサスゲーム「暴走トロッコと作業員」(導入編)
思考実験コンセンサスゲーム「暴走トロッコと作業員と太った男」(導入編)