【城東区の企業紹介】ウェルネオシュガー今福工場:水都大阪の記憶を運ぶ「艀」の風景

皆さん、こんにちは! 今日は、大阪市城東区にある「知る人ぞ知る」産業スポットをご紹介します。

城東区を流れる城北川。そのほとりに、ひときわ大きな存在感を放つ工場があるのをご存知でしょうか? おなじみの「カップ印」のお砂糖で知られる、ウェルネオシュガー株式会社(旧・日新製糖)今福工場です。

1. 都会の真ん中に現れる「産業遺産」

城北川沿いを歩いていると、突如として現れる巨大なサイロと、川面に浮かぶ大きな船。 ここ今福工場は、全国的にも非常に珍しい「精製糖」と「氷砂糖」の両方を一貫生産しているすごい工場なんです。

私たちが普段使っているお砂糖や、梅酒づくりに欠かせない氷砂糖。その多くが、ここ城東区で生まれていると思うと、急に親近感が湧いてきませんか?

2. 今も現役!「艀(はしけ)」がつなぐ水の路

写真引用:大阪市城東区役所ホームページより

今回の街歩きでは、残念ながら船が到着している写真は撮れませんでした。しかし大阪市城東区の公式サイトに掲載されていたので、引用・掲載させて頂きました。

川面に浮かぶこの大きな船は「艀(はしけ)」と呼ばれます。 実はこれ、単なる風景ではありません。今も現役バリバリで活躍している「原料の輸送手段」なんです。

  • どこから来るの?:大阪湾の舞洲にあるサイロから、安治川〜大川〜寝屋川を経て、約2時間半かけてこの今福工場までやってきます。
  • なぜ船なの?:一度に大量の原料を運べるだけでなく、トラック輸送に比べてCO2排出量が少ない「環境に優しい」輸送ルートとして、創業当時から大切に守り続けられています。

この「艀による原料輸送」の光景は、大阪市都市景観資源にも登録されている、まさに城東区を象徴する宝物のような景色です。

3. 歴史と新しさが共存する「ウェルネオシュガー」

ウェルネオシュガー関西工場(旧:日新製糖今福工場)

2023年に日新製糖と伊藤忠製糖が経営統合し、新しく「ウェルネオシュガー」として生まれ変わりました。 社名は新しくなりましたが、この今福の地で70年以上、日本の食卓を支え続けてきた歴史は変わりません。

ちなみに、こちらの工場では、年間9万トンものお砂糖が生産されています。これはなんと、大阪市民が消費するお砂糖の約2年分以上に相当するそうです。城東区のこの工場が、大阪府の食卓を「甘く」支えているんですね。

工場の周りには美しい桜並木もあり、春には地域の方々の目を楽しませてくれる憩いの場にもなっています。

今福工場の歩みと歴史的背景

ルーツは戦時中(1944年)

1944年(昭和19年)に「合同氷糖株式会社」として城東区鴫野町で設立されたのが始まりです。当時は日本で唯一の氷砂糖会社でした。

1952年(昭和27年)に今福工場が誕生

戦後、社名を「新光製糖」に変更し、現在の場所に今福工場を建設。精製糖と氷砂糖の製造を開始しました。

本社も今福に(1954年)

一時期は東京に本社がありましたが、1954年には本社もここ今福に移転。長らく大阪を拠点とする製糖メーカーの心臓部として機能してきました。

「水の都」を活かした輸送の知恵

創業当時から現在に至るまで、70年以上「艀(はしけ)」による水上輸送を続けています。これは単に古い習慣を守っているのではなく、トラック輸送に比べてCO2排出が少ないエコな手段として、今では最先端の環境対策(モーダルシフト)の先駆けとしても評価されています。

結びに:街歩きで見つける「社会科見学」

普段何気なく通り過ぎている景色の中に、全国に誇れる技術や、古くから続く知恵が隠されています。

「なぜここに船があるんだろう?」

「この工場は何を作っているんだろう?」

そんな小さな疑問を持って街を歩くと、いつもの風景がワクワクする学びの場に変わりますね。

皆さんも城北川沿いを散歩する際は、ぜひ「水上の運び屋・はしけ」の姿を探してみてください!

【参考・引用】

ウェルネオシュガー株式会社公式サイト

大阪市城東区役所ホームページ

・大阪ガス「探偵団」シリーズ:甘い香りの先にあった山の正体とは?大阪市城東区の川沿いを探索

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