思考実験コンセンサスゲーム「6人の患者と薬」(解説編)

本記事は、コンセンサスゲーム「6人の患者と薬」の解説編となります。ゲーム未プレイの方は、先に「導入編」の記事を読んで下さい。

思考のヒント

今回のケースの場合、多くの人はこの様に考えます。

5人の患者はまだ中程度で重症化していない。それならば今ある薬でひとりを助ければ、5人を救うためにまだ薬を手に入れるまでの時間はある。

この薬で5人を助ければ、みすみす1人の命を失わせてしまうのではないか。本当は全員が助かるのではないか。

薬の入手方法などを吟味したうえではあるが、この薬は重症患者に与えるべきだ。

おそらくその場にいる病院スタッフや、それぞれの家族を説得することを考えるとこの説明、この選択肢が選ばれるでしょう。

今まさに失われるかもしれない命を助けなければならないという心情が、その場にいる全員に働くのが一般的です。

ただ実際は、

①その薬が十分に再入手可能なのか、その見通しは立っているのか

②それまで残りの5人の患者が生きていられるのか

③それが本当に正しいのか? など

難しい判断がいくつもあるでしょう。

まとめ&あわせてよみたい

さて、あなたの考え、そしてグループで出した結論はいかがだったでしょうか?今回のケースの場合、薬の再入荷が近日中に可能であるという状況なら、ほぼ100%、ひとりの重症患者に与えるでしょう。しかしもしこの薬の再入荷が当分困難という条件になれば、皆さんの回答も変わってくるのではないでしょうか?

今回の問題は、「論理的思考を鍛える33の思考実験」(著:北村良子 彩図社)より参考&引用しております。こちらには、面白い思考実験が多数掲載されていますので、興味のある方は、是非一度ご覧ください。

また、当サイトでは、グループワークや研修などで使える「コミュニケーションゲーム」などを多数紹介しております。是非、こちらの記事も御覧頂けると幸いです。

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