感情の波を乗りこなす!「ABC理論」で「ねばならない思考」から自由になる方法

「失敗して過度に落ち込んでしまう」「チームメンバーが不安や恐れを感じていて、思うように動けていない」……。そんな心の停滞を感じたときに役立つのが、心理療法の中心的な考え方である「ABC理論」です。
今回は、出来事と感情の間にある「信念」に注目し、思考と行動を整える方法を解説します。
もくじ(CONTENTS)
1. ABC理論とは?

ABC理論とは、出来事と結果の間には**「信念(Belief)」による解釈の違い**が存在し、その違いによって結果が左右されるという理論です。アルバート・エリスによって提唱されました。
この理論は、以下の3つの要素の頭文字をとっています。
- A(Activating Event):出来事
- B(Belief):信念(自分の価値観、考え方、受け取り方など)
- C(Consequence):結果(抱いた感情や起こした行動)
同じ出来事に遭遇しても、人によって抱く感情や行動が違うのは、この「B(信念)」が人それぞれ異なるからだと考えます。

2. 思考を縛る「ねばならない思考」の罠

自分が過度な不安や恐れを感じているとき、そこには非合理的な**「ねばならない思考(Must思考)」**が潜んでいることがあります。
- 「仕事は完璧にこなさなければならない」
- 「アイデアは常にユニークでなければならない」
- 「誰からも認められなければならない」
こうした、自分を追い詰める過度な「べき論」や一般化された信念を特定し、健全なものに書き換えることが、ABC理論を活用した問題解決の鍵となります。
3. ABC理論を実践する6つのステップ

自分やチームの思考・行動を整えるための手順は以下の通りです。
- 目標や欲求を書き出す:望む状態や成功イメージを確認します。
- 妨げとなる出来事を書き出す:目標達成を邪魔した具体的な出来事(失敗や他者からの拒絶など)を整理します。
- 結果(感情・行動)を書き出す:その出来事の結果、どのような感情を抱き、どう行動したか(または止まったか)を書きます。
- 信念を言語化する:出来事と結果を結びつけている自分の「価値観」や「考え方」を言葉にします。一人で難しい場合は、信頼できる人に協力してもらいましょう。
- 信念の適切さを確認する:その信念が「絶対に」「ねばならない」といった過度な義務感になっていないか、自分を苦しめていないかチェックします。
- 不適切な信念を更新する:自分を苦しめる信念を、より健全で柔軟な信念へと上書きします。
4. 思考のヒント:無意識の声をキャッチする
信念は多くの場合、無意識に働いており、すぐに言語化できるものではありません。 「感情が大きく動いたとき」「意見が割れたとき」「思考が混乱したとき」などに、背景にどのような「ねばならない思考」があるかを日頃から意識してメモしておくのが、上達のコツです。
まとめ

ABC理論は、出来事そのものを変えるのが難しくても、自分の「受け取り方(信念)」を更新することで、次に取るべき行動をポジティブに変えられる強力なツールです。
まずは最近、心がモヤっとした出来事を一つ選び、そこに隠れている「〇〇すべき」という声を探してみませんか?
【参考文献】
思考法図鑑 ひらめきを生む問題解決・アイデア発想のアプローチ60
【あわせてよみたい】
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