二人用協力型ワードゲーム「コードネームデュエット」レビュー「言葉でつながる最高の瞬間!」

ボードゲーム界において「言葉」をテーマにした作品は数多い。その中でも世界的ヒットとなった「コードネーム」は、スパイ同士の暗号通信という設定と、単語を使ったシンプルかつ奥深い推理が見事に融合した名作だ。その協力型バージョンとして登場したのが、ホビージャパンから発売されている「コードネームデュエット」である。本作は二人専用。だからこそ生まれる濃密な読み合いと、息を合わせたコミュニケーションの妙が、唯一無二の体験を生み出している。

ルールはシンプル、しかし思考は重層的

基本システムはオリジナルの「コードネーム」を踏襲。25枚の単語カードが5×5に並び、それぞれに正解・中立・暗殺者(NG)といった役割が割り当てられる。プレイヤーは互いに異なる“キーカード”を持ち、自分から見た正解ワードを、一語のヒントと数字だけで相手に伝えなければならない。

ただし「デュエット」最大の特徴は完全協力型であること。対戦相手は存在せず、二人で制限ターン内にすべての正解ワードを当てることが目的となる。つまり、相手の思考を読むと同時に、「相手は自分のヒントをどう受け取るか?」まで考え抜く必要があるのだ。この二重思考、三重思考が、本作を単なる言葉遊び以上の“頭脳戦”に押し上げている。

15人のコードネームを9ターン以内に

特に15人いるエージェントのコードネームを当てなければならないが、制限ターン数は9しかないというところがこのゲームのミソ。一人のコードネームを当てさせるヒントを出すのは簡単だが、その方法では制限ターン数内にミッションを完遂するのは難しい。そこで、複数のエージェントに共通するヒントをひねり出さねばならない。

「この単語群を、どうやって一語でまとめればいい?」

なんとか、相方がピンとくるヒントを捻りだす。この部分がゲームの一番面白い部分である。

二人専用だからこその緊張感と親密さ

多人数プレイの「コードネーム」では、チーム内で意見を出し合う楽しさが魅力だった。一方「デュエット」は、相談相手は目の前の一人だけ。沈黙の時間も、ひらめいた瞬間の一言も、すべてが濃密だ。

「このヒント、ちょっと強引すぎたかもしれない」

「いや、君ならそこに気づくと思った」

そんなやりとりが自然に生まれ、プレイを重ねるほど相手の思考パターンが見えてくる。カップルや夫婦、長年の友人同士で遊べば、“言葉の相性診断”のような感覚すら味わえるだろう。

総評:言葉でつながる、最高の協力体験

「コードネームデュエット」は、ルール説明5分、プレイ時間20分程度という手軽さながら、驚くほど深い満足感を与えてくれる作品だ。勝利したときの達成感はもちろん、惜敗したときでさえ「次はもっと良いヒントを出せたはずだ」と前向きに振り返られるのが心憎い

二人でじっくり遊べるボードゲームを探しているなら、本作は間違いなく有力候補だ。言葉を信じ、相手を信じ、そして自分の発想力を信じる――そのすべてが試される「コードネームデュエット」は、協力型ゲームのひとつの完成形と言っていいだろう。

個人的には、大人数で遊ぶ協力ワードゲームなら「ジャストワン」、2人用なら本作が一番だと感じている。

【参考&画像引用】

ホビージャパン「コードネームデュエット」製品紹介ページ

アマゾン「コードネームデュエット」商品販売ページ

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