【楽しく学ぶ心理学】認知バイアス:ハロー効果
人は誰でも、ココロにクセを持っています。
自分の心をあなたは知りたくないですか?
今回は、池谷裕二先生の「自分では気づかないココロの盲点」(講談社)より、心理クイズを一問紹介します。
さあ、あなたも問題に挑戦してみて下さい。奇妙なココロの癖が明らかになるでしょう…
もくじ(CONTENTS)
問題:「外見だけでつかまえて」
街で道に迷いました。
近くに二人の男性がいます。どちらに道を聞く人が多いでしょうか
①さわやかな顔立ちの男性
②ボサボサ髪で無精ひげの男性
解答解説
答え:①さわやかな顔立ちの男性
脳は対象の全体をくまなく観察して判断することはありません。目立つ特徴に着目して、全体を判断します。これがハロー効果です。ハローとは聖人の頭部上に描かれる光輪のことです。強い光を発しているので思わず目が行ってしまうことから、ハロー効果と名付けられました。
「人は見かけによらない」と口では言いながらも、「さわやかな男性」に声をかけたくなるのが心情でしょう。結局は、顔立ちから性格や知性を判断っしてしまうものです。
例えば、美人が窃盗罪を犯したときには「きっと何か理由があるのだろう」と刑が軽くなる傾向があるのに対し、同じ美人が詐欺罪を犯したときには「美貌で魅了して人を騙すとはけしからん」と刑が重くなります。
ハロー効果は、ブランド志向やファン心理にも関係しています。
また逆ハロー効果もあります。全般的に優れた商品や書物であっても、一点でも欠陥がみつかると、全体の評価が引きずられて、ときには不当な酷評にさらされます。
ちなみに、わずかなミスを鬼の首を取ったかのように嬉々としてあげつらう行為は、自己評価の低い卑屈な人に良くみられます。
ハロー効果とは…
特定の利点や欠点に目が行き、全体の印象がそれに引きずられてしまう傾向のこと。
まとめと感想
今回は、「ハロー効果」について紹介しました。皆さん自身の中に思い当たる部分はありませんか?私は、思い当たる部分が沢山ありました。特に若い頃はその傾向が強く、特に異性を見る時に、外見がよければ、性格もよいと勝手に判断してしまうことが多かった気がします。
【あわせてよみたい】
他の認知バイアス・心理学用語に興味のある方は、こちらの記事も御覧下さい。